給湯器の水抜きのやり方|長期間使わないときと寒波の前に
給湯器の水抜きという言葉は、2つの別の作業を指します。
ひとつは冬に本体と配管の中の水を抜いて、凍った水で部品が割れるのを防ぐ作業、もうひとつは石油給湯器の灯油タンクの底に溜まった水を抜く作業です。
後者はノーリツが、点火できなかったときに出る110の表示への対応として案内しているものです。
どちらも「水を抜く」とだけ書かれがちですが、触る場所がまったく違います。
さらに水抜き栓の位置と開ける順番は機種ごとに決まっていて、型番を確かめないまま手順をなぞると水が残ります。
凍ってしまってからでは、栓を開けても水は出てきません。
本記事では、凍結予防と灯油タンクで水抜きの中身が変わること・銘板のどこを見れば自分の機種が分かるか・凍結してからでは栓を開けても水が出ない理由まで、解説します。

給湯器dock編集部
給湯器のエラーコードと故障の症状を、メーカー公式の情報だけで調べられるサイトです。ノーリツ・リンナイ・パロマ・パーパス・長府製作所・コロナの6社について、番号ごとの意味と、自分で確認できる範囲・業者に依頼すべき範囲を分けて掲載しています。同じ番号でもメーカーが違えば意味が変わるため、公式の記載をそのまま引用し、確認した時点を明記しています。お湯が出ない、水漏れ、凍結といった症状からも探せます。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
給湯器の水抜きは、凍結予防と灯油タンクで中身が変わります
検索して出てくる手順がかみ合わないと感じたら、2つの作業が混ざっている可能性があります。自分がどちらを探しているのかを決めてから読み進めてください。
冬の長期不在では本体と配管の水を抜きます
水は凍ると体積が増えるので、本体内部や露出した配管に水が残った状態で気温が下がると、配管や部品が割れることがあります。
通電していれば凍結予防の装置が働きますが、ブレーカーを落として家を空ける、水道の元栓を閉めるといった状況では装置が動かないため、先に水を抜いておく対応になります。
リモコンに雪のマークが出ているのは凍結予防が動いている合図で、意味はリモコンの雪マークが示す凍結予防の動きで解説しています。
石油給湯器では灯油タンクに溜まった水を抜きます
こちらは凍結とは無関係で、タンクの底に溜まった水を機器が吸い込むと燃焼がうまくいかなくなるため抜く、という作業です。
ノーリツは110の表示について「給湯器が点火できなかった時に表示されます」としたうえで、石油の場合は灯油切れや、オイルタンクに溜まった水を機器が吸い込んで燃焼不具合が起きている可能性を挙げています。
ガス給湯器にはタンクがないため、この作業そのものがありません。
水抜きの前に、給湯器の銘板で型番と燃料種別を確かめてください
水抜き栓の数と位置、開ける順番は機種ごとに違い、他機種の手順を当てはめると水が残ったり、戻すときに空運転になったりします。先に自分の機種を特定してください。
銘板は本体正面に貼られています
銘板には型番・号数・製造年・ガス種が書かれていて、ここを見れば都市ガスなのかプロパンなのか、石油なのかも分かります。
写真を1枚撮っておくと、説明書を探すときも業者に連絡するときもそのまま使えます。
号数は水温を25℃上げたお湯を1分間に何リットル出せるかを表す数字で、水抜きには関係しませんが、交換を考える段階になると必要になる情報です。
手順は自分の機種の取扱説明書で確認します
各メーカーは機種別の取扱説明書を公開しており、凍結予防のための水抜き操作もそこに記載があります。
銘板の型番で該当する説明書を探し、その順番どおりに進めてください。
説明書が見つからない、栓がどれか分からないという場合は、自分で見当をつけて回すのではなく、メーカーの修理受付窓口か設置した業者に型番を伝えて確認したほうが安全です。
製造から10年以上たっている機器なら、給湯器が壊れる前兆と買い替えの判断も合わせて見ておくと、冬を越せるかどうかの見通しが立ちます。
石油給湯器で110が出たときは、灯油タンクの水抜きが対応のひとつです
ノーリツは110について、オイルタンクに灯油を半分以上補給してエア抜きをする、または屋外設置用灯油タンクの水抜きをする、という対応を案内しています。設置したばかりの場合は送油管に空気が残っていることもあるとしています。
水抜きをしても改善しないときは本体内部の部品
ノーリツは、これらの対応で改善しない場合は給湯器本体内部の給湯初期点火系統の部品不具合の可能性があるとして、訪問して症状を確認することを勧めています。
つまり灯油タンクの水抜きは切り分けの前半であって、抜いても点火しないなら原因はタンク側ではありません。
番号別の扱いはノーリツのエラー表示と番号別の対処で解説しています。
表示が出ずにお湯だけ出ないときは別の切り分け
番号が何も出ていないのにお湯にならない場合、水抜きや灯油タンクの話から離れます。水は出るのにお湯にならないのか、水そのものが出ないのかで原因が変わるため、お湯が出ないときの番号別の切り分けから順に当たってください。
凍ってしまった後に水抜き栓を開けても、水は出てきません
すでに配管の中で水が氷になっているので、栓を開けても流れ出るものがありません。水抜きは凍る前にやる作業で、凍った後の解決策にはなりません。
気温が上がって自然に解けるのを待ちます
日が差して気温が上がれば解けますが、急いで熱湯をかけると、配管や継ぎ目の部品を傷めたり、急な温度差で割れを招いたりするおそれがあります。解けるまでは給湯の運転を止めておいてください。
解けた後は水漏れが出ていないか見てください
凍結で割れていた場合、解けた瞬間から水が出てきます。本体の下に水たまりができている、配管の継ぎ目から伝っている、お湯を使っていない時間も落ち続けているといった状態なら、給湯器の水漏れの場所別の原因と止め方で解説している切り分けに進んでください。
電源プラグを抜いて放置するのは、水抜きの代わりになりません
冬に向けた対策として電源を落とす話を見かけますが、凍結予防の装置は電気で動くため、通電を切ると働きません。
水を抜かずに電源だけ落とすのは、むしろ守りを外す対応です。
電気を止めるなら水抜きまで終わらせる、通電を続けるなら水は抜かない、というどちらかに寄せてください。
電源そのものが入らない状態なら事情が違うので、給湯器の電源が入らないときの見分け方で解説しています。
ドレン配管から落ちる水は、抜くべき水ではありません
エコジョーズは排熱を再利用する高効率型で、燃焼時に酸性のドレン水が出るため、そのための排出配管がついています。
ここから水が落ちるのは正常な排出で、止めるものではありません。
パーパスは290・291の原因としてドレン水の排出不良や中和器の詰まりを挙げ、ドレン排出配管の先端がゴミで詰まっていないか、水に浸かっていないかを確認するよう案内しています。
配管の先を土や落ち葉で埋めてしまうと、冬にそこが凍って詰まる原因にもなります。
よくある質問
水抜きは冬のあいだ毎日やるものですか
毎日行う作業ではありません。
通電したままであれば凍結予防の装置に任せる前提で、水抜きが出てくるのは電気や水道を止めて長期間家を空けるときです。
どの条件で水抜きを勧めているかは機種ごとに取扱説明書に書かれているので、銘板の型番から自分の機種の記載を確認してください。
水抜きをした後、そのままお湯を使えますか
水のない状態で運転すると機器に負担がかかるため、給水を元に戻して内部に水が満たされたことを確かめてから運転してください。
戻す操作の順番も機種で決まっています。
ノーリツは14の表示について、本体内部の過熱防止安全装置が働いたときに出るとしたうえで、使用中は高温のお湯が出ることがあるのでやけどに注意するよう案内しています。
復帰直後の湯温には気をつけてください。
灯油タンクの水抜きは自分でやっていいのですか
ノーリツは110の対応として屋外設置用灯油タンクの水抜きを挙げているので、ユーザー側で行う前提の作業です。
ただしタンクの形で栓の位置が違い、灯油が混じった水をこぼすと火気の面でも危険なので、受け皿を用意し、作業中は火を使わないでください。
水を抜いても点火しない場合は、ノーリツは本体内部の部品不具合の可能性があるとして訪問確認を勧めています。
まとめ
給湯器の水抜きは、凍結予防のために本体と配管の水を抜く作業と、石油給湯器の灯油タンクに溜まった水を抜く作業に分かれ、後者はノーリツが110の対応として案内しているものです。
栓の位置と順番は機種ごとに違うので、銘板の型番から自分の機種の取扱説明書を確かめるのが出発点になり、凍ってからでは栓を開けても水は出てきません。
ぜひ本記事の切り分けを参考に、銘板の確認から順に進めてください。
